肌が生地に触れた時に、「温かい」「冷たい」と感じる皮膚感覚を、“接触冷温感”とよびます。肌から生地への熱の移動量によって冷温感の感じ方が異なり、それを評価する指標“qmax”(熱流量ピーク値)を測定する試験機です。
試験規格:
JIS L 1927 繊維製品の接触冷感性評価方法
GB/T 35263-2017 テキスタイル-接触時の冷涼感の試験と評価
CNS15687, L3272 生地の瞬間冷感試験方法
JIS規格「繊維製品の接触冷感性評価方法」が行えます。
夏向けの涼感・冷感のある寝装素材や、冬向けの接触温感のあるインナー素材などの評価にご活用頂けます。
対象の試料に接触させる熱板は、荷重や接触面積を、人がモノに触れる時の感覚に模した設計とすることで、よりリアルな最大熱移動量を測定する事ができます。
熱伝導率:
定常熱伝導率測定により、一定温度(30℃)の熱板から試料を介し、他の一定温度(20℃)に保たれた熱板への熱の伝わりやすさを測定します。
保温性(オプション):
一定温度(室温+10℃)に設定した熱板に試料をセットし、空気と接触させ、試料面に一定速度の風を吹きつけます。この時に試料を介して損失した熱量を求め、保温率(%)を算出します。測定方法として、肌と衣服が乾燥状態で直接触れ合った時を想定したドライ法や汗をかいた時を想定したウェット法があります。
測定試料のベース温度を一定にコントロールできるコンパクトな冷却ベースです。電気的に一定温度にするため、温度のバラつきがなく、良好な熱物性測定データを再現します。
試料面に一定速度の風を吹きつけ、保温率(%)を算出するためのセットです。
本体及びPCに接続する事で測定データの波形と数値を出力します。
得られたデータはBINデータ・CSVデータで保存できます。
*PCへの出力が必須となっております。Windows 7/8/8.1/10に対応。
型番, 製品名 |
KES-F7 サーモラボ |
概算寸法(W×D×H) | サーモラボ装置:230×360×80mm アンプ:180×400×400mm サーモクール:180×180×110mm サーモクールアンプ:230×310×220mm 風洞装置(オプション):460×320×1100mm 風洞アンプ(オプション):125×200×100mm qmax測定用発泡板 JIS L 1927対応(オプション):175×175×1mm |
概算重量 | サーモラボ装置:3kg アンプ:15kg サーモクール:2.5kg サーモクールアンプ:5kg 風洞装置(オプション):7kg 風洞アンプ(オプション):1.3kg |
電源電圧 周波数 | AC100V 50/60Hz |
インターフェース | USBADPU(オプション) PC(オプション) *1 データロガー出力端子あり |
対応OS | Windows 7/8/8.1/10 |
サンプルサイズ | 180×180mm(標準) 厚み:2mm(最大) |
※サーモラボ装置…ベース版の上にBTボックスとTボックスをセットした状態 | |
*1 PCは付属していません。最適な仕様のPCを弊社でご用意できます。 |
KES (Kawabata Evaluation System)
“KES”とは、「KAWABATA EVALUATION SYSTEM」の略で業界では一般的に「ケス」と表現されています。
布の風合いを計測する研究を行っていた京都大学工学部の川端季雄博士の基本設計と、奈良女子大学家政学部の丹羽雅子博士の応用研究開発により、指や手のひらから感じる主観的な判断を客観的データに置き換えることに成功した“風合い計測技術 KES”が誕生しました。
「当社の製品をより深くご理解いただくために」、「どんなデータが取れるのかを確認するために」、「稟議書用に資料が必要なときに」など、無料で対象物の測定・試験を行っていますので、お気軽にお申し付けください。