慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 准教授 工学博士 竹村 研治郎先生による
“手触り・触感のメカニズムと定量化手法”の講習会を開催。
摩擦感テスターによる触感の測定デモも行います。
日 程:2018年3月22日(木) 10:30~16:40
会 場:東陽町スクウェアビル 日比谷記念ホール
受講料:1名につき29,980円→19,980円(税込/テキスト付)
こちらのお申込み用紙で申し込みをされると割引価格で受講できます。
割引対象申込書(配布終了しております)
※お申込みはテックデザイン社へお願い致します。
■第1部:触覚受容器の特性に基づいた触り心地の定量的な推定(10:30~15:30)
講師:
慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 准教授 博士(工学) 竹村 研治郎先生
専門:触覚デバイス、アクチュエータ・センサ、細胞培養デバイス、ソフトロボット
習得知識:
1.触覚受容器の特性と工学的な利用に向けた理解
2.触感を表す用語の整理方法
3.触覚受容器の特性に基づいた定量的な触感センシング方法
概要:
ヒトは五感を通じて外界を認識しています。
視覚や聴覚は工学的な理解と利用が進んでいますが、触覚の工学的利用に資する理解は確立されているとは言えません。これは、多くの用語で表現される触覚を正しく、かつ定量的に把握することが難しいためと考えられます。
本講習会では、初めに、様々な用語で表現される触覚や触感を整理する方法を紹介します。
次に、触感知覚のメカニズムを理解する上で重要な機械受容器の特徴を工学的な捉え方で解説します。
機械受容器は、我々の皮膚無毛部の表面直下に存在している受容器(センサ)で、主に機械的な変形を伴う振動情報を知覚するためのセンサです。このセンサから触り心地の判断に関係する基本的なデータを取得します。
一方、触覚受容器という言葉には、機械受容器に加えて温度に関する温受容器・冷受容器や痛覚受容器を加えたより広い意味があります。
そして最後に、整理した用語と機械受容器の特徴を勘案して、モノの触感を定量的に測定・推定する手法を紹介します。
1. 触感を表現する用語の整理
①触感を表す用語
②階層的な用語の整理による触感知覚構造の理解
③統計的手法による触感因子の抽出
④階層的な触感知覚構造における階層間の関係の定式化
2. 触感知覚の基礎
①触覚と触感
②触感を知覚する器官
a. 指の構造と触覚受容器
b. 触覚受容器の種類と特徴
c. 触覚受容器の分布
d. 触覚受容器特性の工学的な理解
3. 触感の定量化と工学的な利用
①物性値と状態量の違い
a. 触察対象面の特性を表す物性値としての表面性状
b. 触察対象面をなぞった際の状態量としての振動情報
c. 機械受容器の発火(電気パルスを出す)状態と触察時の振動情報の関係
②ヒトの触察行動を模擬した物理データの測定
a. 触察対象面と触感センサの相対運動を再現する触感センシング方法
b. 振動データを取得する触感センサの構成
c. 振動情報以外の物理データの取得方法
③物理データからの触感の定量的推定
a. 触感センサで取得した振動データから機械受容器の発火(電気パルスを出す)状態の推定方法
b. 物理データと触感用語の関係の定式化
c. 物理データから触感用語を推定する触感センシングシステム
■第2部:摩擦感テスターによる触感の測定デモ(15:40~16:40)
講師:
カトーテック株式会社 営業部 河内 敬
概要:
KES-SE摩擦感テスターは、人がモノに触れた時に感じる「なめらかさ」「滑りやすさ」などの主観的な評価を、客観的なデータに置き換えることで評価・定量化します。
測定結果として「平均摩擦係数(MIU)」「平均摩擦係数の変動(MMD)」の値が得られます。
近年、あらゆる製品において「快適性向上」を目的とし、「触感」などに関する研究・開発が盛んに行なわれています。
そこで本講習会では、各分野の製品開発・品質管理などの場面で幅広く活用され汎用性の高いKES-SE摩擦感テスターの測定・活用方法のご紹介や測定実演を行います。
当日、受講者の方が持参されるサンプルを測定する事も可能です。測定を希望される方は、事前にテックデザイン社までご連絡をお願いします。
「手触り」「触感」「触り心地」のメカニズムと定量化手法に関心のある企業・研究機関・大学の皆様のご参加お待ちしております。
本セミナーについて、申込みなどに関するお問い合わせは下記へ
株式会社テックデザイン
〒102-0074 東京都千代田区九段南3-9-14 九段南センタービル5F
TEL:03-6261-7920 FAX:03-6261-7924
「3/22のセミナーについて」とお伝えください。